暮らし・移住 / 2026年5月10日
移住する前に知っておきたい、八丈島で雨が降りすぎる7つの理由
年間降水量は東京の約2倍。これを知らずに移住した人を、僕は何人も見送ってきた。八丈島の雨について、地理と気候の話から書きます。
僕
ホテル運営者・編集長 / 2026年5月10日
結論から書く。八丈島は雨が多い。多いどころではない。年間降水量はおよそ 3,000mm 前後、東京の約2倍だ。これを「島だから多少は降るんだろう」と思って移住すると、たぶん1年で病む。
僕がここに住んで5年。雨が原因で島を去った人を、たぶん5人は見送ってきた。事前に知っていれば防げた離脱だったと思うので、書いておく。
1. 海の真ん中に、山がある
八丈島は、太平洋上にぽつんと浮かんだ二つの火山がくっついた島だ。中央には標高854mの八丈富士と、701mの三原山が並んでいる。これが、海から流れてくる湿った空気をひっかける。雨雲が島の上で止まる。これがすべての元凶。
2. 黒潮の上にある
島のすぐ南を、黒潮が通っている。暖かい海から立ち上る湿気が、上で書いた山にぶつかる。365日ほぼ同じ状況。気象学的には、ほぼ「水を吸い上げ続ける装置の上に住んでいる」と言っていい。
3. 梅雨が長い
本州より早く梅雨入りして、本州より遅く梅雨明けする。5月中旬から7月中旬まで、約2ヶ月、雨が続く。これは覚悟が要る。
4. 秋雨もある
9月から10月、台風シーズンと秋雨前線のダブルパンチが来る。一週間ずっと雨、というのが普通にある。
5. 冬は冬で雨
本州が乾燥する季節、八丈島はまだ雨が降る。気圧の谷が通ると、しっかり降る。「冬は晴れる」を期待してはいけない。
6. 一度降ると、長い
本州の雨は通り抜ける。八丈島の雨は居座る。山にひっかかって、なかなか抜けない。「明日には止むだろう」が3日続く、というのは日常。
7. しかも、横から降る
島は風が強い。雨は上から降ってくれない。横から飛んでくる。傘がほぼ役に立たない。レインウェアが必須装備になる。これを知らないで来た人は、ほぼ全員、最初の3ヶ月で「傘高かったのに」と泣く。
それでもこの島に住む理由
こんなに脅しておいてなんだけど、僕はこの島が好きだ。雨が降る分、晴れた日が劇的にきれいに見える。湿度が高い分、植物がやたら元気で、街全体が緑っぽい。雨と一緒に暮らせるかどうか、それだけが移住の唯一のフィルターだと思う。
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